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ヒガメタルの”ものづくり”情報特集
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”ものづくり”情報特集その2 現代の大田区のものづくりへの取り組み

2020年12月4日

東京都内の市区町村で最多の工場数と従業員数を誇る大田区。

現在でも4,000を越える数の工場が存在しますが、ピークの1983年には9,190件もの工場が大田区内で稼動していました。

今回の記事では、ヒガメタルが深くネットワークを築いてきた大田区の、現在の特色と未来へ向けての課題とものづくりを盛り上げるために実施している取り組みを紹介します。

大田区はなぜ”ものづくり”の街となったか

ドラマ『下町ロケット』の舞台になった大田区。ナノレベルでの誤差を許さない精査な仕事振りを誇る工場が多数存在し、その技術力と対応力で日本の産業を長く下支えしてきました。

東京都横浜に挟まれた立地、さらには東京港と羽田空港にも挟まれた場所にある大田区。

戦前から軍需産業などを基盤に重工業に関係する工場の活動が盛んになりました。

城南島・昭和島・京浜島といった地に埋め立て地に新たな工場や人が入ってきたこともあり、戦後も全国的な好景気のもとで都内随一の工業地帯として発展し、鉄鋼・金属製品・一般機械・電気機械などの機械金属系7業種が8割を占める金属加工に強い現在の大田区の基礎となっています。

「設計図面を紙飛行機にして大田区に飛ばすと、翌日には製品になって返ってくる」などのたとえ話も生まれ、現在でもその時代からの歴史を紡ぐものづくりの工場が多数存在することとなりました。

時流に翻弄される大田区の工場

そんなものづくりの街大田区ですが、平成に時代が移って以降は時代の流れから冬の時代を迎え、工場数も最盛期の1/3程度に減少しています。

これは金属加工を中心とした業態がバブル経済崩壊・リーマンショック等の不況の影響を強く受けたことと、生産拠点を地方や海外に移転する大手企業が増えたことが影響しています。

また大田区の工場は小規模工場の比率が高く、特に金属加工等の分野で精緻な技術を持つ職人が多数仕事を続けていましたが、少子化の影響もあり、そうした職人や工場の多くが後継者不足に悩まされています。

技術が高く希少であればあるほど、その技術を引き継ぐには長い時間と手間隙が必要になるため後継者が見つけにくく、工場の維持や発展が難しい時代と言えるでしょう。

大田区による各種取り組み

大田区もそうした状況を踏まえ、各種取り組みを実施しています。

大田区では小規模なため有名ではないものの各種専門分野の中で強みを持った工場が多数存在します。そうした工場と発注者とをAIを通じて最適な企業通しをつなげる「大田ものづくりプラットフォーム」を用意し、難易度の高い金属加工や処理などのものづくり案件を適切にコーディネートできる体勢を整え始めています。

また、大田区では「おおたオープンファクトリー」という一般の方がものづくりに実際に触れることができるイベントを毎年開催しています。このイベントでは工場見学やトークショー、実際に製品を作ってみる体験会などを通じて大田区のものづくりに親しむことができ、2019年には4,000人も訪れ、大変盛況だったようです。 おおたオープンファクトリーを通じて知った工場に就職したという若い方もいらっしゃるようです。

なお、2020年度の開催は新型コロナウイルスの感染状況を踏まえて、11月28日にオンラインで開催予定です。

大田区で深く広いネットワークを作ってきたヒガメタル

また、大田区のものづくりでは小規模工場が多いからこそ可能なことがあります。

「仲間まわし」と言われる独自のネットワークです。

通常1社で受注する仕事を複数の工場で請け負い、近場の工場同士で工程を分担し合って製品を生産する仕組みのことです。この仕組みは昔から大田区の工場が作り上げてきた協力関係で、1社ではどうしても強み弱みが出てくるところを仲間うちでカバーしあって高品質な製品を仕上げるという、他の地域には見られない特徴です。

ヒガメタルでも大田区を中心に板金・切削・製缶加工を始め多種多様な加工に対応可能な加工ネットワーク、自社配送便を中心に協力体制で最適・最速の配送を実現する物流ネットワーク、70年の実績をベースにした鋼材のネットワークと、深く広いソーシャルネットワークを実現しています。

また、1951年から続く城南鉄鋼会にも加盟し、中心メンバーの一社として「城南ワンチーム」で活動しています。ご近所さん同士で助け合うことで、多様なニーズにも応えることができるのが私たちヒガメタルの強みでもあります。

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